相談支援で迷ったときに立ち止まるための3つの視点|その声かけは「本人の希望」ですか?

相談支援の場で声かけに迷い、相手の言葉にならない希望について考える相談員のイメージ 人間関係

高齢者施設で生活相談員をしておりますわすれものです。

生活相談員という役職上、ご家族から相談される機会が毎日あります。長年、相談する・される関係を経験をしていくと、こんな迷いを感じたことはありませんか?

  • 「もしかして、この方はこうしてほしいのでは…」
  • 「元気にしてあげたい。その一心で声をかけたけれど、本当に合っていたのだろうか」

相談者の言葉の奥にある「言葉になっていない希望」を汲み取りたい。
一方で、気づけばそれが
支援者自身の願いになってしまうこともあります。

この記事では、
その声かけが「相談者の希望」なのか、それとも「支援者の希望的観測」なのか
迷ったときに立ち止まるための視点を整理していきます。


相談者の「言葉になっていない希望」とは何か

相談者は、必ずしも自分の気持ちを言葉にできるわけではありません。

  • 何を望んでいるのか分からない
  • 迷っている
  • 本音を出すのが怖い
  • 自分でも整理できていない

こうした状態では、沈黙・曖昧な表現・遠回しな言い方として現れることが多くなります。

支援職に求められるのは、
「答えを当てにいくこと」ではなく、
まだ言葉になっていない状態を、そのまま尊重する姿勢です。


「元気にしてあげたい」という支援者の気持ちの落とし穴

支援者が悩む理由の多くは、ここにあります。

なんとか前向きになってほしい
少しでも楽になってほしい

この気持ち自体は、とても自然で大切なものです。

しかし、その思いが強くなりすぎると、

  • 「きっとこう言ってほしいはず」
  • 「この選択が一番いい」
  • 「前向きになれば楽になる」

と、支援者側の価値観が前に出てしまうことがあります。

これがいわゆる
“良かれと思って”の希望的観測です。


その声かけはどちらか?立ち止まるための3つの視点

① その言葉は「確認」か「誘導」か

  • 「○○という理解で合っていますか?」
  • 「今は決めきれない、ということでしょうか?」

これは確認の声かけです。

一方で、

  • 「こうした方がいいですよね」
  • 「本当は○○したいんじゃないですか?」

は、知らず知らずのうちに誘導になっていることがあります。


② 沈黙を「不安」と決めつけていないか

沈黙=困っている、ではありません。

考えている時間
整理している途中
言葉を探している状態

沈黙を埋めようと焦った声かけは、
支援者の不安から生まれている場合があります。


③ その提案は「今の相談者」に必要か

  • 今、背中を押してほしい段階なのか
  • それとも、ただ気持ちを吐き出したいだけなのか

相談者の状態よりも、
支援者の「動かしたい気持ち」が先に立っていないか
一度立ち止まって振り返ることが大切です。


「正解の声かけ」を探さなくていい理由

相談支援に、万能な声かけはありません。

大切なのは、

  • 当てにいかない
  • 決めつけない
  • 急がせない

そして何より、
「今は分からないままで大丈夫」という関わりです。

希望は、引き出すものではなく、
育つまで待つものでもあります。

まとめ|その声かけは「誰の希望」だったのか

相談支援の場で迷う瞬間は、決して失敗ではありません。
むしろそれは、相談者の人生に軽々しく踏み込まないようにしている証でもあります。

相談者の「言葉になっていない希望」は、
支援者が当てにいくものではなく、
安心できる関係性の中で、少しずつ形になっていくものです。

一方で、
「元気にしてあげたい」
「前向きになってほしい」
という気持ちは、支援者として自然で、否定されるものではありません。

ただ、その思いが強くなりすぎると、
いつの間にか
“相談者の希望”ではなく、“支援者の願い”を叶えようとしてしまう
こともあります。

声かけに迷ったときは、
「今、この言葉は相手のためか」
「沈黙を尊重できているか」
「答えを急がせていないか」
そんな問いを、自分自身にそっと向けてみてください。

支援とは、
解決策を提示することだけではありません。
迷いながらも、相手のそばに居続けること
それ自体が、相談者にとって大きな支えになることもあります。

正解の言葉が見つからなくても大丈夫。
今日選ばなかった言葉が、
相談者の「考える余白」を守っている場合もあります。

迷いながら関わるあなたの姿勢は、
決して間違っていません。
その慎重さこそが、
相談支援における信頼の土台なのだと思います🍀

わすれもの<br><br>
わすれもの

ケアにおける声かけの本質は、相手の「言葉になっていない希望」をそっと引き出すもの。 しかし、「元気にしてあげたい」という自分の思いから生まれる言葉もあります。 「この声は相手の気持ち?私自身?」 と一度立ち止まって、確かめる姿勢が大切かもしれません。

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