【両立できない…】親の介護と仕事を続けるための5つの工夫と頼れる制度

親の介護と仕事を両立する家族をイメージした写真。職場と家庭の間で悩みながらも前向きに頑張る社会人を描いた、やさしい雰囲気のイメージ画像。 介護

高齢者施設で生活相談員をしておりますわすれものです。

親の介護と仕事、両立は「理想」じゃなく「現実的な課題」

親の介護が始まると、多くの人が最初にぶつかるのが 「仕事との両立」。

「介護があるから、残業ができない」

「通院の付き添いで有給が減る」

「上司に言いづらい」――そんな悩みを抱えている方も少なくありません。

実際、厚生労働省の調査では、親の介護を理由に年間約10万人が離職していると言われています。でも、辞める前にできる工夫や、使える制度があるのをご存じでしょうか?

この記事では、仕事と介護を無理なく続けるための考え方と実践ポイントを紹介します。

なぜ、親の介護と仕事の両立は難しいのか

介護は「いつ」「どのくらい」続くかが読めないのが最大の難しさです。例えば――

  • 通院や服薬管理などで、時間が不規則になる
  • 感情的な親への対応で心が疲れる
  • 介護に費やす時間が1日3〜4時間に及ぶこともある

特に、ひとりで抱え込むほど限界が早く訪れます。「自分だけが頑張る」から「チームで支える」へ。考え方を少し変えることが、両立の第一歩です。

仕事を辞めないために知っておきたい制度

介護で仕事を辞める前に、まずは制度を使って調整してみましょう。

① 介護休業

最長93日(分割取得も可)まで仕事を休むことができ、雇用保険から「介護休業給付金」が支給されます。

② 介護休暇

1年に5日(家族が2人以上なら10日)まで、1日単位・半日単位で取得可能。短時間勤務や時差出勤制度を組み合わせる企業も増えています。

③ フレックスタイム・テレワーク制度

職場によっては、柔軟な勤務ができるケースも。人事や上司に「親の介護が始まった」と早めに相談することで、環境を整えやすくなります。

親の介護と仕事を両立するための5つの工夫

① 在宅サービスを積極的に使う

訪問介護・デイサービス・ショートステイなどを早めに導入。「まだ大丈夫」と思っていても、早いほど家族の負担は軽くなります。

② ケアマネジャーに相談する

介護保険の申請やサービス調整はケアマネの得意分野。プロに任せて、家族の時間を確保しましょう。

③ 家族で役割分担を決める

きょうだいで「金銭管理」「通院」「見守り」などを分担するだけで負担が減ります。

④ 配食・送迎サービスを使う

買い物や送迎など、民間サービスを使うことで生活の隙間時間を生み出せます。

⑤ 完璧を目指さない

「食事を全部手作り」「毎日見に行く」など、理想を追うと疲弊します。「今日はこれで十分」と思える日を増やすことが継続のコツです。

限界を感じたら「施設利用」も選択肢に

両立がどうしても難しいときは、施設の一時利用(ショートステイ)や、特養・老健などの入所施設も検討しましょう。介護は「家で見ること」だけが正解ではありません。本人の安全と、あなたの生活を守るための手段として選ぶのも立派な決断です。

まとめ|自分の人生も、大切にしていい

介護は長期戦です。「仕事も親も、どちらも大事にしたい」と思うあなたの気持ちは、何よりも誠実です。無理に頑張らず、制度・サービス・人に頼る勇気を持つことが、結果的に“親にも自分にも優しい介護”につながります。

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