高齢者施設で生活相談員をしておりますわすれものです。
「施設相談員には当たり外れがある」。
現場や家族の間で、よく耳にする言葉です。

「ぎくっ」
なぜ、そのような評価が生まれるのでしょうか。
理由はシンプルで、施設相談員は
家族、介護スタッフ、看護、病院、ケアマネといった
多職種と関わる職種であり、それぞれが「求める支援」が違うためです。
その結果、相談員の関わり方が人によって大きく異なり
「助かった」と感じられることもあれば、
「残念だった」と印象づいてしまうこともあります。
この記事では、現場・家族・医療・ケアマネと関わる視点から
施設相談員の“当たり外れ”と言われる理由と違いを整理します。
家族が施設を選ぶとき、スタッフが関係づくりをする時にも
役立つ内容です。
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1. 施設相談員の役割とは?(前提整理)
まず前提として、施設相談員の役割を簡潔に整理します。
施設によって名称は様々ですが
一般的には以下の4領域が中心です。
家族対応
・入所相談
・見学案内
・料金説明
・契約手続き
・不安や悩みの傾聴
・クレームやトラブル対応
・リスク説明と同意形成
ほとんどの家族は制度に精通していないため、
「制度→施設→家族」に翻訳する役割も求められます。
現場(介護・看護)との連携
・受け入れ時の情報共有
・アセスメント支援
・書類作成
・生活上の課題共有
・リスク管理
・現場の支援(ときどき現場に入る)
施設業務の中では、現場の負担軽減が最重要ポイントです。
病院(MSW)との退院調整
・退院支援(PA連携含む)
・必要書類確認
・家族への説明
・受け入れ可否調整
・医療情報の翻訳と共有
病院側は「退院支援の時間軸」があるため、
調整スピードが信頼に直結します。
ケアマネとの情報共有
・入所後のモニタリング
・担当者会議
・計画書のやりとり
・入退所調整
ここが弱いとケアマネからの紹介が途絶えます。
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2. なぜ“当たり外れ”と言われるのか?
施設相談員は「制度」「実務」「感情」の3層で人と関わります。
しかし、関係する立場ごとに求める優先順位が違うため、
うまく立ち回れないと評価が割れます。
家族 → 不安・安心・説明
家族は制度を知らないため
「分からないことが分からない状態」です。
説明不足や専門用語が多いと不信感につながる一方、
丁寧に整理して伝えられる相談員は高い信頼を得られます。
現場 → 支援・調整・協力
現場スタッフは日々の介護が中心であるため
「受け入れ調整」や「家族対応」を一部担う相談員は
負担軽減の存在でもあります。
現場を理解しない相談員は嫌われ、
現場に入れる相談員は好かれます。
病院(MSW) → 退院調整のスピード
医療は「時間軸(退院時期)」が明確です。
返事が遅い相談員は信頼を失い、
スピード感と資料理解がある相談員は重宝されます。
ケアマネ → 支援の継続性
ケアマネは「生活全体」を見る立場です。
情報共有がない、返事がない、書類が遅いと
紹介されなくなります。
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3. “外れ”と言われやすい相談員の特徴
現場でよく聞く「残念なパターン」は以下の通りです。
① 断る理由から入る
・「それは難しいです」
・「うちはそういうのやってません」
・「前例がないので」
このように入口でシャットダウンされると
家族も病院もケアマネも離れます。
ベストは「条件整理」の形です。
例)
「確認させてくださいね」
「〜が整えば可能です」
「できる方法を一緒に探しましょう」
② 現場を知らない(または入らない)
・現場を見ない
・入所後の生活をイメージできない
・判断が机上になる
結果、現場からこう言われます。
「話は分かるけど無理がある」
③ スピード感がない
・病院への返事が遅い
・情報収集が遅い
・日程調整が遅い
退院調整は特にシビアで、
スピード=信頼 です。
④ 説明が“指導”になってしまう
例)
「それはできませんよ」
「◯◯しないとダメです」
本人に悪気がなくても
家族は萎縮し、不信感につながります。
⑤ 情報共有が弱い
・ケアマネに流れてこない
・現場が知らない
・家族だけが聞いている
結果、チームが崩れます。
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4. “良い相談員(当たり)”と言われる特徴
いわゆる「当たり」の相談員には共通点があります。
① 状況整理ができる(制度×医療×介護×家族)
相談員は“翻訳者”です。
どこにも偏らず整理できる人は強いです。
② 感情の受け止めができる(傾聴)
家族は不安の塊です。
傾聴ができる相談員は信頼されます。
例)
「心配になりますよね」
「そう思われるのは自然なことです」
③ 現場を理解している(ときどき現場に入る)
現場が助かる相談員は、必ず現場を理解しています。
④ 専門用語をかみ砕ける(説明力)
説明は「制度→家族」ではなく
「制度→相談員→家族」が正解です。
⑤ スピード感がある(特に医療)
病院から一斉に信頼される相談員の特徴は、
ほぼ例外なくスピードです。
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5. 家族・現場・病院・ケアマネの視点の違い
それぞれの立場が相談員に求めるものは違います。
家族 → 安心・説明・寄り添い
・不安を受け止めてくれる
・制度を噛み砤いてくれる
・否定ではなく条件整理してくれる
現場 → 理解・連携・サポート
・受け入れ情報が正確
・必要な支援が共有されている
・現場の負担を理解している
病院(MSW) → スピード・情報・資料
・返事が早い
・資料が揃っている
・受け入れ可否が明確
ケアマネ → 情報提供・継続支援
・担当者会議がスムーズ
・入所後の情報が入る
・連絡手段が確立している
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6. 家族が施設相談員を見る時のチェックポイント
家族が施設を選ぶ際に
見るべきポイントはここです。
✔ 説明が丁寧か?
例:
「ケアマネって何ですか?」に対し
制度説明ではなく“役割”を説明できる人は強いです。
✔ 否定ではなく条件整理できるか?
例:
✕「うちはできません」
○「〜の条件なら対応可能です」
✔ 選択肢を提示できるか?
例:
・通所
・ショート
・入所
・自宅サービス
・病院との調整
など柔軟に整理できる人は優秀です。
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まとめ|“当たり外れ”は能力だけでなく関係性で決まる
施設相談員の当たり外れは、
制度知識だけではなく
・傾聴(感情)
・調整(制度・現場)
・翻訳(医療→家族)
・スピード(医療連携)
といった複数の要素で決まります。
そして何より
「家族・現場・病院・ケアマネの温度を揃えられること」
が最も重要です。
相談員は一人の力で完結する仕事ではありません。
だからこそ、関係づくりの職種と言えます。

私も生活相談員として働いています。相手は人なので「相性」はどうしてもあるもの。でも、少なくとも不快な思いはさせず、「話してよかった」と思ってもらえることが大切だと感じます。そのために、表情や言葉遣い、雰囲気を丁寧に整えながら、誠意をもって向き合っていきたいと思っています。
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