ご利用者が主人公。スタッフはプロデューサ ― 映画を作るように考える「介護の基本」

ご利用者を主人公、スタッフを支える存在として描いた、映画づくりに例えた介護のイメージイラスト 介護 ご利用者

はじめに|介護がうまくいかないと感じたとき

高齢者施設で生活相談員をしておりますわすれものです。

「一生懸命やっているのに、なぜか噛み合わない」
「ご利用者のために動いているはずなのに、笑顔が減っている」

介護の現場で、こんな違和感を抱いたことはありませんか。

技術や知識、制度を学んでも解消されないモヤモヤ。
その原因は、介護の“主役”を見失っていることにあるかもしれません。

わすれもの
わすれもの

現場は忙しいと、どうしてもスタッフ目線で動いてしまいがちです。
でも本来の目的は「利用者の生活のための介護」。
その視点を忘れないためにも、一度立ち止まることが大切だと思います。

結論|ご利用者は主人公、スタッフはプロデューサ

介護を一言で表すなら、
「ご利用者が主人公の人生映画を、スタッフが支える仕事」です。

・主人公:ご利用者
・ストーリー:その人の人生・日常
・プロデューサ:介護スタッフ
・脇役:家族・チーム・制度

スタッフは決して主役ではありません。
でも、映画を成功させるために欠かせない存在です。

なぜ「主人公」を間違えると介護が苦しくなるのか

介護が苦しくなる場面の多くは、無意識のうちに

・「どう動いてもらうか」
・「どう管理するか」
・「どう指示するか」

という視点に偏っているときです。

この瞬間、
ご利用者は主人公ではなく“演出される側”になっています。

すると──

・拒否が増える
・不満が強くなる
・スタッフも疲弊する

という悪循環が生まれます。

映画に例えると、介護の役割が見えてくる

もし介護を映画に例えるなら、こうです。

● 主人公(ご利用者)
・生き方を決めるのは本人
・喜怒哀楽が物語の軸
・ペースも価値観も一人ひとり違う

● プロデューサ(スタッフ)
・主人公が輝く環境を整える
・出番を奪わない
・困ったときに裏から支える

プロデューサが前に出すぎる映画は、
観ている人の心に残りません。

介護も同じです。

「何をするか」より「どう関わるか」

介護の基本は、特別な技術ではありません。

・その人は、どんな人生を歩いてきたのか
・今、何を大切にしているのか
・どんな“ワンシーン”を望んでいるのか

これを想像することが、支援の出発点です。

同じ入浴介助でも、
「早く終わらせる」のか
「安心できる時間を作る」のかで、
映画の雰囲気はまったく変わります。

スタッフが「黒子」に回る強さ

「目立たない=価値が低い」ではありません。

むしろ、黒子に徹したときこそ、プロとしての力が問われます。

・出しゃばらない
・先回りしすぎない
・失敗する権利も奪わない

この距離感が、ご利用者の「自分で生きている感覚」を守ります。

それが、介護の基本

介護の基本とは、

・正解を押し付けることではなく
・主役を尊重し続けること

です。

映画に台本がないように、
介護にも完璧な正解はありません

だからこそ、
「この人の物語をどう支えるか」という視点が、迷ったときの道しるべになります。

おわりに|あなたはもう、プロデューサーです

もし今、

・自信が持てない
・これでいいのか分からない

と感じているなら、それは
真剣に主人公と向き合っている証拠です。

ご利用者が主人公。
あなたはプロデューサ。

その立ち位置を忘れなければ、
介護は必ず、あたたかい物語になります。

わすれもの
わすれもの

生活相談員、介護職、看護師、栄養士、機能訓練士、そしてご家族。
支える役者は揃っています。
さあ、ご利用者という主人公と一緒に、最高の映画を作りましょう!

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