接遇で差がつく5つの瞬間|ご利用者に“選ばれる人”の評価基準とは?

優しい表情でご利用者に寄り添う介護スタッフ 介護 ご利用者

高齢者施設で生活相談員をしておりますわすれものです。

介護現場には「接遇」という言葉があります。これは単に丁寧な言葉遣いや笑顔のことではありません。ご利用者はスタッフの何気ない態度や行動を日常的に見ており、そこから信頼・安心・好意が生まれるからです。

介助が上手いかどうかよりも、「この人なら任せられる」と思ってもらえるか。その評価は、実は小さなシーンの積み重ねによって形成されます。

わすれもの
わすれもの

介護の現場は、ご利用者の生活空間に入り込む仕事です。説明が上手かどうかよりも、信頼されるかどうか。                             

礼儀や丁寧さが求められます。

接遇とは何か?表面のマナーではなく“心の姿勢”

接遇という言葉は、医療や福祉分野では聞き慣れていますが、改めて定義すると以下の通りです。

接遇=相手を尊重し、安心と信頼を感じてもらうための「態度」「言動」「姿勢」のこと

多くの人は「接遇=笑顔・声掛け・言葉遣い」と考えがちですが、本質はもっと深く、相手の価値を損なわない扱い方にあります。

・利用者を子供扱いしない
・否定せず受け止める
・急かさず、ペースに寄り添う
・見えないところでも雑にしない

こういった姿勢は言葉よりも強く伝わります。

ご利用者はスタッフをよく見ている

介護現場は、心理的に非常に繊細な環境です。ご利用者にとって、スタッフは生活の大部分を支える存在であり、自分の尊厳に直接触れる相手です。

だからこそ、ご利用者は意外なほど細かいところを見ています。例を挙げると…

  • 他の利用者への話し方
  • ご家族への対応
  • スタッフ同士の会話や空気
  • 忙しい時の表情
  • 困った人への接し方
  • 物の扱い方(投げる・置く・丁寧・雑)

ここに演技は通用しません。演技はすぐにバレるからです。

逆に言えば、これらが丁寧であるほど、

「この人にお願いしたい」
「この人なら安心できる」

という評価につながります。

評価は「介助中以外」で決まることが多い

施設では以下のような特徴的な場面があります。

  • レクリエーションの準備中
  • 送迎中の車内
  • ナースコール対応後の表情
  • 申し送りの間
  • 疲れた時のひと息
  • 新人への教え方

こうした瞬間にこそ、人としての品や優しさが現れます。

特に新人へ冷たかったり、利用者の前で愚痴を言ったり、忙しさを顔に出したりすると、一瞬で信頼を失うこともあります。

つまり接遇とは介助の上手い下手ではなく「人への扱い方」で評価されるのです。

利用者は“誰に任せたいのか”を心の中で選んでいる

利用者は意外なほどスタッフを選んでいます。

「あの人に髪を乾かしてほしい」
「あの人に相談したい」
「あの人なら話しやすい」

これは言葉に出ない“心理的な指名”です。

そしてその基準となるのは、圧倒的に接遇です。

・話を遮らない
・共感してくれる
・丁寧に扱う
・名前で呼んでくれる
・尊重してくれる

こういった積み重ねの結果、利用者は「自分を大切にしてくれる人」を見抜きます。

接遇は技術よりも人格に関わる

接遇は研修で形だけ真似しても、本質は身につきません。ポイントは以下です。

  • 自分の価値観を変えられるか
  • 相手を尊重する理由を理解できるか
  • 人間として未熟さを認められるか
  • “雑な扱い”に敏感になれるか

結局のところ接遇は、相手を「人として扱う」感受性です。

この感受性の差が、利用者からの評価の差になる

介護は技術産業ではなく、人間産業です。だからこそ人格が介護の質に直結します。

まとめ|接遇は“見られている瞬間”の連続

介護職は「見られている仕事」です。しかしその窮屈さではなく、逆に言えば「小さな行動で信頼を積み上げられる仕事」でもあります。

接遇とは、言葉遣いではなく姿勢のこと。利用者はスタッフをよく見ています。そして介助中以外の行動で評価が決まることも多いです。

だからこそ、目指すべき接遇はこうです。

“相手の尊厳を損なわない扱い方を徹底すること”

これがあれば、「あの人にお願いしたい」という心理的指名が増え、利用者も家族も安心できる現場になります。

わすれもの
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介護職は「お世話する」「お手伝いをする」立場であると同時に、ご利用者やご家族から、評価される立場でもあります。その状況を理解しておくことは大切です。

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