認知症で何回も同じことを言われたとき|ストレスを減らす返事の返し方5選

認知症の家族が何回も同じことを言い、返事の返し方に悩みストレスを感じている介護者の様子 介護 病気

高齢者施設で生活相談員をしておりますわすれものです。

「さっきも同じことを聞いたよ…」

そう思いながらも、笑顔で返事を続ける毎日。 認知症の方が何回も同じことを言うのは分かっていても、正直しんどいですよね。

イライラしてしまう自分を責めたり、「こんな気持ちになる私は冷たいのでは」と落ち込んだり。

でも、まず知ってほしいのは―― 辛いのは、介護する側だけではないということ。

この記事では、

  • なぜ認知症の方は同じことを繰り返すのか
  • ストレスを減らす返事の返し方
  • 介護する側の心を守る考え方

を、介護現場の視点も交えながらお伝えします。


認知症で何回も同じことを言うのはなぜ?

認知症の方が同じ話や質問を繰り返すのは、わざとでも、困らせたいからでもありません。

主な理由は次の通りです。

記憶が「今」に残らない

ついさっき話した内容でも、短期記憶として残りにくくなっています。 そのため、本人の感覚では「初めて聞く・初めて話す」状態なのです。

不安を埋めようとしている

同じ質問の裏には、

  • 今どこにいるのか
  • これから何をするのか
  • 自分は大丈夫なのか

という不安が隠れていることが多くあります。

確認することで安心したい

答えそのものより、「誰かが反応してくれる」「ちゃんと向き合ってくれる」ことが安心につながっています。


何回も同じことを言われると、なぜこんなにストレスになるのか

介護する側が疲れてしまうのは、とても自然なことです。

  • 何度も同じ返事をする精神的消耗
  • 自分の時間が削られる感覚
  • 通じ合えない虚しさ

これらが積み重なり、 「分かっているのに優しくできない自分」を責めてしまう人も少なくありません。

でも、ここで大切なのは、 ストレスを感じる=向いていない介護者はない、ということ。


ストレスを減らす返事の返し方【具体例】

完璧な対応を目指す必要はありません。 少し工夫するだけで、気持ちはぐっとラクになります。

① 毎回「新しい話」として聞く必要はない

同じ質問でも、毎回丁寧に説明し直す必要はありません。

例:

  • 「大丈夫ですよ」
  • 「もう準備できていますよ」
  • 「心配いりませんよ」

短く、安心感のある言葉で十分です。


② 事実より「感情」に返す

内容よりも、気持ちに寄り添う返事を意識します。

例:

  • 「心配になりますよね」
  • 「不安だったんですね」

すると、同じ質問が少し落ち着くこともあります。


③ 話題をやさしく切り替える

ずっと同じやり取りが続くときは、視点を変えましょう。

  • 窓の外を見る
  • 写真を見せる
  • お茶を勧める

「遮る」のではなく、「流れを変える」イメージです。


④ どうしても辛いときは距離をとる

イライラが抑えられない日は、無理をしないでください。

  • 少し席を外す
  • 深呼吸する
  • 他の人に代わる

感情が爆発する前に離れるのは、逃げではありません。


「辛いのはお互い様」という視点

認知症の方は、

  • できていたことができなくなる
  • 周囲の反応が変わる
  • 自分でも理由の分からない不安に包まれる

そんな中で生きています。

一方、介護する側も、

  • 自分の生活を削り
  • 感情を抑え
  • 正解のない毎日に向き合っている

どちらか一方だけが大変なのではありません。 辛いのは、お互い様。

そう考えられるだけで、少し肩の力が抜けることもあります。


介護するあなたへ伝えたいこと

  • 毎回優しくできなくてもいい
  • イライラする日があってもいい
  • 逃げたくなる自分を責めなくていい

大切なのは、 「完璧な介護」を目指さないことです。

あなたが潰れてしまっては、介護は続きません。


まとめ

  • 認知症で何回も同じことを言うのは、記憶や不安が原因
  • 返事は「短く・安心感重視」でOK
  • ストレスを感じるのは自然なこと
  • 辛いのは、本人も介護者もお互い様

うまくいかない日があっても、それはあなたのせいではありません。

今日も本当に、お疲れさまです。

わすれもの
わすれもの

あなたも一生懸命に向き合っているからこそ、
思わず「もう!」と感情があふれてしまうことがあるのだと思います。

ただ、言葉はときに、相手の心を深く傷つけてしまう力を持っています。
一度口にした言葉は、あとから消すことができません。

だからこそ、言葉にする前に、
「今この一言は必要だろうか」と、少しだけ立ち止まってみてください。

そして日頃から、
頑張りすぎず、少し余白を残しておくこと。
一人で抱え込まず、人に頼ること。

それが、ゆとりを持って介護を続けていくための、大切な心得です。

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