高齢者施設で相談員をしております
わすれもの
と言います。
約15年介護現場で働き、その後現在は相談員として施設の窓口として働いています。
今回、利用者に対する声掛けについてお話します。
ちょっと待って!
現場でよく使われる言葉です。
私も、長年現場で働いていましたので分かりますが、次から次へとやるべき事がたくさんあります。
- エプロンやお茶等の準備をしながら
- シーツが汚れていれば、リネン交換をし
- コールがなれば、お部屋を訪れ
- トイレ希望があれば誘導し
- 「家に帰りたい」という方には寄り添い
- ふらつきのある方には付き添い
- その日の記録をする
- その他
これを一人でやるわけではなく、チームワークで現場の仕事をしながら、利用者の生活を支えていきます。
しかし、
- 業務が忙しくて手が回らない
- 事故のリスクが高い利用者が複数いる
- 何度も同じ事を言ってくる
と、いったストレス抱える場面が、
多々あります。そんな時、利用者の訴え時に対して、スタッフから頻回に出てくる言葉が、
「ちょっと待って!」
です。
スピーチロック
声掛けで、利用者の行動を抑制し制限する事を「スピーチロック」と言います。これは、拘束の1つです。
トイレを希望する利用者に
ちょっと待って!
車椅子から立ち上がろうとする利用者に
座ってて!!
ふらつきのある利用者が動こうとすると、
動かないで!!
乱暴かつ一方的な物言いは、すべて
スピーチロック(拘束)
になります。
しかし、この事がほとんどのケースで、無意識にスタッフの口から出ている現状があります。
忙しければ忙しいほど、
ストレスが溜まれば溜まるほど、
それは利用者に対して発してしまいます。
声掛けの介護技術
- 「どうしましたか?」から入る
- スピーチロックでは解決
- スタッフのストレス対策
「ちょっと待って」の別の言い方として、「どうしましたか?」という言い方があります。
この言葉から入ると、直ぐに反応できるし、行動の制御にも役立ちます。
そして、スピーチロックでは、利用者の行動はおさまるどころか、強くなる一方です。
だって、利用者は
いつまで待たされるんだ!と待てなくなる
なんだその言い方は!と不愉快になる
〇〇したいんだ!と立腹する
といった感情が出るからです。スピーチロックでのその場しのぎより、行動に移しての対応が、以外に時間が掛からないものです。
また、スタッフのストレス対策も不可欠です。気持ちに余裕があれば、声掛けも柔らかく丁寧になりやすいです。
スタッフの声掛けに、苛立ちを感じるものがあれば、仲間が話を聞いてみましょう。
ストレスフリーが、結果的に利用者の快適な日常生活に繋がります。
声掛けは、目には見えませんが、耳に残る介護技術です。
介護のプロとして、場面に合わせた適切な声掛けを、身につけていきましょう。
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