耳に残る介護技術

介護

高齢者施設で相談員をしております

わすれもの

と言います。

約15年介護現場で働き、その後現在は相談員として施設の窓口として働いています。

今回、利用者に対する声掛けについてお話します。

ちょっと待って!

現場でよく使われる言葉です。

私も、長年現場で働いていましたので分かりますが、次から次へとやるべき事がたくさんあります。

  1. エプロンやお茶等の準備をしながら
  2. シーツが汚れていれば、リネン交換をし
  3. コールがなれば、お部屋を訪れ
  4. トイレ希望があれば誘導し
  5. 「家に帰りたい」という方には寄り添い
  6. ふらつきのある方には付き添い
  7. その日の記録をする
  8. その他

これを一人でやるわけではなく、チームワークで現場の仕事をしながら、利用者の生活を支えていきます。

しかし、

  • 業務が忙しくて手が回らない
  • 事故のリスクが高い利用者が複数いる
  • 何度も同じ事を言ってくる

と、いったストレス抱える場面が、

多々あります。そんな時、利用者の訴え時に対して、スタッフから頻回に出てくる言葉が、

「ちょっと待って

です。

スピーチロック

声掛けで、利用者の行動を抑制し制限する事を「スピーチロック」と言います。これは、拘束の1つです。

トイレを希望する利用者に

スタッフ
スタッフ

ちょっと待って!

車椅子から立ち上がろうとする利用者に

スタッフ
スタッフ

座ってて!!

ふらつきのある利用者が動こうとすると、

スタッフ
スタッフ

動かないで!!

乱暴かつ一方的な物言いは、すべて

スピーチロック(拘)

になります。

しかし、この事がほとんどのケースで、無意識にスタッフの口から出ている現状があります。

忙しければ忙しいほど、

ストレスが溜まれば溜まるほど、

それは利用者に対して発してしまいます。

声掛けの介護技術

  1. 「どうしましたか?」から入る
  2. スピーチロックでは解決
  3. スタッフのストレス対策

「ちょっと待って」の別の言い方として、「どうしましたか?」という言い方があります。

この言葉から入ると、直ぐに反応できるし、行動の制御にも役立ちます。

そして、スピーチロックでは、利用者の行動はおさまるどころか、強くなる一方です

だって、利用者は

いつまで待たされるんだ!と待てなくなる

なんだその言い方は!と不愉快になる

〇〇したいんだ!と立腹する

といった感情が出るからです。スピーチロックでのその場しのぎより、行動に移しての対応が、以外に時間が掛からないものです。

また、スタッフのストレス対策も不可欠です。気持ちに余裕があれば、声掛けも柔らかく丁寧になりやすいです。

スタッフの声掛けに、苛立ちを感じるものがあれば、仲間が話を聞いてみましょう。

ストレスフリーが、結果的に利用者の快適な日常生活に繋がります。

声掛けは、目には見えませんが、耳に残る介護技術です

介護のプロとして、場面に合わせた適切な声掛けを、身につけていきましょう。

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